「学力向上支援チーム事業」(若手の授業 数値で評価)についての要求書を提出しました

2022年2月24日

大阪市教育委員会教育長
 山本晋次 様

大阪市学校園教職員組合
執行委員長 宮城登

 「学力向上支援チーム事業」(若手の授業 数値で評価)についての要求書(PDF)

「学力向上支援チーム事業」(若手の授業 数値で評価)についての要求書

 朝日新聞2022年2月10日付は、「若手の授業 数値で評価」の見出しで、「大阪市教育委員会は4月から、若手教員の授業を数値で評価する事業を全市立小中学校で始める。元校長らが評価し、児童生徒にもアンケートで『わかりやすさ』などを尋ねる。」と報じました。

 オンラインにコメントが9日、10日約300件寄せられ(デジタルは9日17:56配信)、「若い教員は萎縮」「授業を研究させる暇も与えない。満足に研究できなかった授業で日々を凌いでいる若手は低評価を受けて自信を無くす」「まずは労働環境の改善」「こんなことをするから大阪の若い先生の離職率が高いし、採用倍率も下がるんですよ」「大阪の教員を目指す若者は確実に減少する」「教職志望の学生に学生課が『大阪は止めといた方が良い』と言うんですね。教職志望率最低の大阪」「これでまた教員志望が減る…教員が足りなくなる…ブラックな職場が蔓延…それが現実」「教育現場に数値目標や評価が合わない」「もう大阪の公教育は破綻する。教育ではなく、政治主導による、サービス業そのもの」等々の声が上がりました。

 大阪市は2月16日、「令和4年度(2022年度)当初予算(案)」を公表しました。「令和4年度予算(案)について~豊かな大阪の実現に向けて~PDF版)」「きめ細やかな質の高い学校教育の推進①」、新規事業「学力向上支援チーム事業」の項で、「スクールアドバイザーによる訪問指導(小中学校等 全409校)」を上げています。「令和4年度予算案・説明」では、「全小中学校等の教員の授業力向上を図るとともに、学力に課題の見られる全ての児童生徒へのきめ細やかで継続した指導・支援のため、ブロック担当指導主事やスクールアドバイザー(指導技術に長けた元校長等 44 人)などから構成される「支援チーム」を設置 ・スクールアドバイザーが小中学校等全409校を定期的に訪問(月2回程度)し、データ等の分析に基づいた実践的指導助言を行うことにより、教員の授業力向上を支援」としましたが、「若手の教員」「数値で評価」の記述はありません。

 朝日新聞2月19日付は、「2022年度の主な教育関連予算」として、「・学力向上支援チーム事業(5億5400万円)約400の全小中学校を元校長らの『支援チーム』が月2回程度訪れ、各教員1人の授業を評価・指導。教員の授業力向上を図る。」報じました。

 学校園現場では「若手の授業 数値で評価」の突然の報道に、驚き、不安、怒りの声が上がっています。大阪市学校園教職員組合は「「若手の授業 数値で評価」の撤回を求めます。コロナ禍のもと子どもの命と健康を守る、教職員が一丸となった取り組みに分断を持ち込む「評価」を止めることをこの間要求してきました(大阪市教職員組合協議会労働条件改善要求書2022年1月21日 人事評価制度において絶対評価との矛盾を広げ、成績主義を強める相対評価を廃止すること。教育職員に対して、職員基本条例第3条の定めに反する、また公正性・納得性・透明性に大きな問題を持つ人事評価制度(相対評価)を止めること。大阪市人事評価制度を人事・処遇に連動させないこと)。                    
 また、「授業アンケート」の問題点を指摘し実施反対の立場を明らかにしてきました。

 勤務労働条件に大きく関わる「若手の授業 数値で評価」の問題について、事業の詳細を提案し、協議に応じることを要求します。

1.新聞報道の内容、「スクールアドバイザーによる訪問指導」の詳細について説明すること。

2.訪問指導の対象となる「若手」を明らかにすること。

3.なぜ「若手」なのか、「若手」を対象とする根拠、根拠法令は何か明らかにすること。

4.「実践的指導助言」ではなく、「評価」なのか、「評価」をする根拠、根拠法令は何かを明らかに 
すること。

5.各校1人はどのように選ぶのか。差別的扱いではないのか。

6.「数値で評価」の詳細を明らかにすること。

7.人事評価制度(相対評価)を止めること。人事・処遇に連動させないこと

以上

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<資料1.> 朝日新聞2022年2月10日

若手の授業 数値で評価 大阪市教委

 大阪市教育委員会は4月から・若手教員の授業を数値で評価する事業を全市立小中学校で始める。元校長らが評価し、児童生徒にもアンケートで授業の「わかりやすさ」などを尋ねる。市教委によると、他の自治体で同様の取り組みは把握していないという。

 大阪市は今年度、全国学力調査の全科目の結果で全国平均を下回っており、主に若手教員らの授業を改善して学力の底上げにつなげたい考えだ。評価するのは約400の全市立小中学校で各校1人の授業。対象は小学校では国語と算数、中学校は学校ごとに数科目を選ぶ。元校長らが授業を見て「板書のわかりやすさ」「発問の工夫」など9項目で4段階評価して助言もし、教員も自己評価する。児童生徒にもアンケートをし、授業の「わかりやすさ」「楽しさ」など7項目を4段階で尋ねる

<資料2.> 朝日新聞2022年2月10日

・学力向上支援チーム事業(5億5400万円)
 約400の全小中学校を元校長らの「支援チーム」が月2回程度訪れ、各校教員1人の授業を評価・指導。教員の授業力向上を図る。学力に課題のある児童生徒の多い小中90校で、元教員らが放課後学習支援をする。

・学校教育ICT活用事業(65億8900万円)
 新型コロナ感染拡大時の学びの保障のため、教員によるオンライン学習の取り組みを支援するため、ICT教育アシスタントを37人から65人に増員する。

<資料3.> 令和4年度(2022年度)当初予算(案)2022年2月16日
令和4年度予算(案)について ~ 豊かな大阪の実現に向けて ~(PDF版)

 

 

 

「ICTを活用した教育の推進」批判学習会(2月23日)

「ICTを活用した教育の推進」批判学習会

 この案内のダウンロードはこちら(PDF)

市教委「ICTを活用した教育の推進」批判学習会
子どもの学びは? 個人情報は?
デジタル庁「教育データ利活用」のもとで 

 大阪市総合教育会議が1月18日に行われ、教育振興基本計画(案)が決められました。
基本的な方向6は、教育DX(デジタルトランスフォーメーション)となっています。
大阪市の「ダッシュボード」は教育再生実行会議資料やNewton別冊「人工知能 完全版」に紹介されています。子どもの学び・個人情報を守るため、ICT教育を批判的に学習しましょう。

講師:田中康寛さん 大阪教育文化センター事務局次長
     「GIGAスクール構想の危険なねらいと本質」著者
                『人権と部落問題』2022年1月号

○日時:2月23日(祝・水)13時30分~      
○会場:アネックスパル法円坂(JR環状線・森ノ宮、地下鉄谷町四丁目)

主催 大阪市学校園教職員組合(06-6910-8700)

教育振興基本計画(素案)討議資料を発行しました

大阪市教育振興基本計画(素案)討議資料を発行しました。

 大阪市教育振興基本計画(22~25年度)素案のパブリックコメントが11月1日まで行われました。教育振興基本計画の「主たる記載事項は、学校の耐震化、学校の統廃合、少人数学級の推進、総合的な放課後対策…予算や条例等…事項についての目標や根本となる方針…」(文科省通知)であるにも関わらず、市長が教育内容にまで「不当な支配」を行う仕組みとなっています。パブリックコメントに提出した文章を掲載します。

教育振興基本計画(素案)(PDF)

「学校現場への抗原検査導入反対」要求書提出

「学校現場への抗原検査導入反対」要求書提出8月30日

 大阪市教・養護教職員部は8月30日、「学校現場への抗原検査導入反対」要求書を提出しました。

 「抗原検査を学校現場に導入することは、教職員と子ども・保護者との関係性を難しくし、教職員の業務の過大な負担と教職員のメンタルヘルスや感染リスクに大きな影響を及ぼすと考えます。抗原検査の学校現場導入には強く反対し、学校現場に押し付けないことを要求します。」

 国際医療福祉大学教授の和田耕治氏は、「小中学生が自分たちで検査するということは基本的にないと考えます。医療機関を受診させて下さい。」と指摘しています。

 そして、学校園に通知する場合、9点にわたって明らかにすることを求めました。

大阪市教ニュース(画像PDF)

 

オンライン学習問題討議資料を発行しました。

オンライン学習問題討議資料を発行しました。

要約

その結果、プロジェクターを除くICT 機器の使用は概ね学力に対して負の影響を与えており、政策意図とは逆に生徒の学力を引き下げていることが明らかになった。

はじめに

その結果、現在のICT教育には学力をさせる効果はなく、むしろ逆効果であることが判明した。そのため、現状のICT教育を推進する政策を一時的に中止し、効果的な使用方法を研究・開発した上で、再導入することを新たな政策として提言する。

討議資料(画像PDF)

子どもの権利・NGO大阪が大阪市長の発言による学校園の混乱を解決し子ども達の発達・学ぶ権利の保障を求め声明

2021年6月3日に「子どもの権利・NGO大阪(代表委員 石井郁子 長尾ゆり 丹羽徹 前田美子 柚木健一 渡辺和恵)が声明を発表しました。

 この見解のダウンロードはこちら(PDF)

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松井一郎大阪市長の「オンライン授業」発言による大阪市立学校園の混乱を解決し、すべての子どもたちの成長発達や学ぶ権利の保障、安心・安全な学校教育を求める声明

はじめに

 当団体は「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」の理念にのっとり、同条約の普及・実行及びそれに付随する活動を行う団体である。4月19日の松井市長発言に端を発した「オンライン授業」をめぐる混乱は、国連子どもの権利条約並びに国連子どもの権利委員会勧告に照らして、看過できない重要問題をはらんでいる。「子どもの権利・NGO大阪」は、大阪市の教育現場の困難と混乱を解決し、すべての子どもの権利が守られる施策がとられることを強く求め、この声明を発表する。

1.松井市長の「オンライン授業」発言が生み出した教育現場の混乱による一番の被害者は子どもたちである。

 本年4月以降、新型コロナウイルスの感染が再拡大し、大阪府をはじめとする自治体が政府に対して緊急事態宣言の発出を求める中、4月19日に松井一郎大阪市長が記者会見で「緊急事態宣言中は原則オンラインで授業する」と発表した。教育委員会との協議も行わないままに決定し発表したことは、多大な困難と混乱を引き起こすこととなった。

 同月22日付けで大阪市教育委員会は市長の「指示」を追認し、市立小中学校に対して「1・2時限目を家庭でICT活用やプリント学習、3時限目から登校し、給食を食べ、5・6時限目は家庭で学習」との通知を行った。

 同月25日に緊急事態宣言が発出され、翌26日から各学校においてオンライン等での自宅学習が開始されたが、実態は、とても「オンライン授業」と言えるものではなく、学校現場は混乱を極め、子どもや保護者、教職員・学校に大きな負担がかかった。

 なお、「オンライン授業」については、文部科学省が授業時数として認めていないことも判明し、授業時数確保のために、行事や夏休みが削られるのではないかと不安を広げている。

 このような市長の独断による教育介入は、地方教育行政法違反であり、違法と言わざるをえない。

 また、ⅠCT教育については、競争教育の助長、教育格差の広がり、教育産業へのビッグデータ(個人情報)の提供など問題点も懸念される中、ネット環境やインフラ整備が不十分なまま、「オンライン授業」を強行した市長の責任は大きい。

2.木川南小学校長の「提言」は、大阪市の教育の問題点を明らかにし、根本的な教育のあり方を問うものであり、賛同する

 大阪市立木川南小学校長・久保校長は、「豊かな学校文化を取り戻し、学びあう学校にするために」として、市の教育行政への「提言書」を松井市長に実名で送った。松井市長は、久保校長の「提言」に対して「社会の現場がわかってない。今の時代子供たちは競争する社会の中で生き抜いていかなければならない」とマスコミに発言したが、国連子どもの権利条約と子どもの権利委員会からの勧告内容に照らしても、校長の提言の方がはるかに子どもたちや学校の抱えている問題に向き合い、本来の教育とは何かを真剣に問うものとなっている。評価主義の弊害や、教職員の身体的・精神的疲弊など、現場で実態を見ているからこそ、この「提言」が出せたと言える。

 久保校長は、「提言」のなかで、今回の事態について、子どもにとっての「最善の利益」が考慮されずに「結局、子どもの安全・安心も学ぶ権利もどちらも保障されない状況を生み出していることに、胸をかきむしられる思いである」と、子どものことを一番に考える教育者としての苦しみを吐露している。

 5月20日に開催された大阪市議会教育子ども委員会では久保校長に対する懲戒処分の議論も出ているが、子どもと学校を何より大切に思う校長にどのような処分を下すというのだろうか。自由な意見表明を制限することは、憲法が保障する言論の自由に反する。また、上からの指示を押し付けるだけでは、教育をどう良くしていくかの議論もできない。校長がものを言えない学校や社会では、教職員もものを言えなくなり、ひいては、子どもたちの口も封じられてしまう。

 地方教育行政法に違反し、教育への介入をおこなった市長に「処分」する権限はないし、そもそも学校長に対する人事権はない。よもや、校長の意見表明に対して何らかの処分が下されることなどないであろう。しかし、万が一、処分があった場合には強く抗議するとともに、教職員の自由な意見表明を保障することを求める。

3.「競争教育」については国連子どもの権利委員会から再三にわたり勧告を受けている

 木川南小学校長は、「提言」のなかで、「人材という『商品』を作り出す工場と化している」学校の状況を厳しく批判し、「競争」教育の見直しを求めている。その見解と立場は、国連子どもの権利委員会の勧告とまさに一致している。つまり、「提言」は、子どもの権利についての国際水準であり、世界的常識であるということである。

 日本政府は1994年に子どもの権利条約を批准し、最初は2年以内に、その後は5年ごとに国連に報告する義務を負っている。その報告に関して、国連子どもの権利委員会からこれまでに4回の勧告(最終所見)が出されている。その中でも「競争教育」については、毎回「懸念」が表明されている。以下のとおりである。

 第1回勧告(1998年6月)

(パラ22):過度に競争的な教育制度によるストレスにさらされ、かつ、その結果として余暇、身体的活動および休息を欠くにいたっており、子どもが発達のゆがみをきたしていることを懸念する。

(パラ43):本委員会は、貴国における過度に競争的な教育制度、および、それが子どもの身体的および精神的健康に与えている否定的な影響に鑑み~過度なストレスおよび学校嫌いを防止し、かつ、それらを生みだす教育制度と闘うための適切な措置を取るよう貴国に勧告する。
 

 第2回勧告(2004年1月)

(パラ49):本委員会は以下のことを懸念する。a)教育制度の過度に競争的な性格が子どもの肉体的および精神的な健康に否定的な影響をおよぼし、かつ、子どもが最大限可能なまでに発達することを妨げていること。

 第3回勧告(2010年6月)

(パラ70):高度に競争主義的な学校環境が、就学年齢にある子どもの間のいじめ、精神的障害、不登校・登校拒否、中退及び自殺の原因となることを懸念する。

 第4・5回勧告(2019年3月)

(パラ39):本委員会は~以下のことを勧告する。(b)あまりにも競争的な制度を含むストレスフルな学校環境から子どもを解放することを目的とする措置を強化すること。
 (※文中の「~」は中略)

4.いま、子どもたちの意見を聴くことこそが求められている

 子どもの権利条約第12条(意見表明権)は、「児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する」と明記している。また、子どもの権利委員会は勧告で「家庭、裁判所、行政機関、施設、学校において、また政策の制定および運用に関して、子どもに影響を与えるすべての事柄について、子どもの意見の尊重および子どもの参加を促進し、また、子どもがこの権利を確実に認識できるようにすること」を日本政府に求めている。

 昨年の全国一斉休校もそうだったが、「トップダウン」で物事が動いていき、当事者の声は聴かれることがない。大阪市の「オンライン授業」についても、保護者は学校からの連絡ではなく、「テレビのニュースを見て知った」のである。子どもたちは、コロナ感染拡大の下、運動会や修学旅行など子どもが主役の行事についても、意見を聞かれることもなく、「中止になった」などと結果だけを押しつけられてきたことが多い。まずは当事者である子どもの思いや意見を聴いてほしい。また、保護者や教職員の意見も聴き取り、学校運営や教育に活かす必要がある。

 緊急事態宣言下で意見を聴くことができず実施する場合においても、すべての子どもたちに、年齢に応じたきめ細やかな説明を行うべきである。また、事後には、子どもたちの思いを聴取し、その方針がどうだったのか、調査・検証を行っていただきたい。

5.最後に

 当団体は、松井市長の「オンライン授業」発言が生み出した大阪市の学校現場におけるさまざまな混乱を直ちに解決することを求める。当事者である子ども、保護者、教職員の声を聴き、子どもの最善の利益を考慮し、子どもの命と安全を守り、学ぶ権利を保障するための施策をおこなうことを求める。そして、特にコロナ禍においては、子どもの権利条約の理念にのっとり、現在行われている過度に競争主義的な教育を見直し、すべての子どもたちの成長発達や学ぶ権利を保障し、安心・安全な学校教育を実現するために、力を合わせることをよびかける。

2021年6月3日

子どもの権利・NGO大阪         
代表委員 石井郁子 長尾ゆり 丹羽徹
前田美子 柚木健一 渡辺和恵
運営委員一同

「オンライン授業の強制」への見解(談話)を発表しました

「第46回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議を踏まえた今後の学校園における対応について」(2021年4月22日)「オンライン授業の強制」への見解

学校で仲間とともに学び、活動できないことによる、子どもたちへの悪影響は、昨年の「一斉休校」で明らかになりました。また、保護者の生活にも多大の問題を生じました。子どもたちの学ぶ権利を保障しない、違法な学校教育ヘの介入をやめ、教育課程は学校において編成するという原則に立ち戻るべきです。

2021年4月22日 大阪市学校園教職員組合 執行委員長 宮城登(談話)

 この談話のダウンロードはこちら(PDF)

 第46回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議は4月20日、政府に「緊急事態宣言」を行うよう要請することを決定しました。松井一郎市長は4月19日、宣言期間中は原則オンラインで授業すると表明しましたが、タブレット端末が配備されたばかりで多くの学校で態勢が整っていないことから、「オンライン授業断念 大阪市小中 一転、『端末不慣れ』」と毎日新聞4月21日付が報じました。(市教委が各校の状況を確認すると、『端末の操作に不慣れな子どもが多く、スムーズにオンライン授業を進めるのが難しいと判断。保護者からも「仕事を休めない」「テレワークをしているので面倒を見られない」などの意見が寄せられ、全面的な導入を断念した。)

 しかし、大阪市教育長・子ども青少年局長が4月22日に各幼稚園長、各小学校長、各中学校長に通知した「第46回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議を踏まえた今後の学校園における対応について」「1 学校園における授業・保育について」においては、【小学校】1、2時限目は家庭でICTを活用、3時限中に登校・健康観察、4時限目に1、2時限目の学習を深める、その後、給食を喫食し下校、5、6限目家庭で学習、としています。朝日新聞4月22日付は、「午前オンライン ▸ 登校して給食 ▸ 帰宅しオンライン」と書きました。

 「ある大阪市立小の校長は『端末は人数分あるが、準備ができていない。回線も担任もパンクする』と懸念する。学習の進み具合にも差が出ないか心配という。『画面を見て勉強できる子もいれば、担任がいないと集中できない子もいる』(朝日新聞4月20日)、小学校5年の長女を通わせる市内の会社の女性(42)は、「あまりに唐突で不安しかない」、40代の男性会社員は、「コロナ禍で子どもの学びが置き去りにされている。去年1年だけだと目をつぶってきたのに、今年もこの内容だなんて」と憤る、と朝日新聞4月22日付が報じました。

 大阪の感染拡大、「医療崩壊」については、「知事の責任は重い」(朝日4月16日社説)、「大阪 病床削減 大失態」(日刊現代4月15日)、「〝規制と緩和の反復横跳び〟の末に感染爆発が止まらなくなった」(週刊ポスト4月30日)とメディアからも指摘されています。「変異株への感染が8割の大阪府では、10代以下の感染者の割合が第3波の時の2倍に。」と報じられていますが、検査に後ろ向きで、他の自治体に比べて、高齢者施設の検査でも社会的検査でもけた違いに低い水準です。私たちは教職員のPCR検査を求めていますが、行われていません。行政として行うべきことを行わず、学校での教育活動を制限する、「オンライン授業ありき」の方針は再検討すべきです。

 文部科学省は4月19日、「デジタル時代の子どもの目の健康対策」について、専門家が集まり対策を話し合ったとTBS系ニュースが報じました。オンライン教育の問題点については専門家から様々指摘されており、「ICTありき」でなく、子どもの成長・発達と学校の実態をふまえた取り組みが求められています。(全日本教職員組合は第一次討議資料として、「『ICTありき』でなく、子どもの成長・発達と学校の実態をふまえたとりくみを=「GIGAスクール構想」など「教育のICT化」について=」を発行)

 学校の教育活動について文部科学省は、「各学校においては、法令及びこの章以下に示すところに従い、生徒の人間としての調和のとれた育成を目指し、その心身の障害の状態、発達段階及び特性等、地域や学校の実態並びに学科の特色を十分考慮して、適切な教育課程を編成するものとする。」としています。
 首長が教育内容、教育方法、教材について事細かく命ずることは法的に根拠がありません。「地域や学校の実態」を十分考慮して行われる学校教育活動の条件整備をする事こそが教育行政に求められていることです。
学校で仲間とともに学び、活動できないことによる、子どもたちへの悪影響は、昨年の「一斉休校」で明らかになりました。また、保護者の生活にも多大の問題を生じました。

 子どもたちの学ぶ権利を保障しない、違法な学校教育ヘの介入をやめ、教育課程は学校において編成するという原則に立ち戻るべきです。

(以上)

大阪市の中学校歴史・公民教科書採択の結果について(市民の会見解)

大阪市の中学校歴史・公民教科書採択の結果について

2020年8月25日
戦争美化の教科書を子どもたちにわたさない大阪市民の会

PDFアイコン大阪市の中学校歴史・公民教科書採択の結果について

 大阪市教育委員会は8月25日、来年度から使用する中学校歴史・公民教科書について、前回2015年橋下市政のもとでの決定を転換し、育鵬社版歴史・公民教科書を不採択としました。

 戦争美化の教科書を子どもたちにわたさない大阪市民の会(教科書大阪市民の会)は、「学問的成果を踏まえず、子どもの発達段階を無視し、戦争を美化する特異な歴史観・政治的主張を子どもたちに押し付ける育鵬社版・自由社版教科書」が採択されなかったこと、「子どもたちにわたさない」との市民の願いが実現したことについて心から歓迎いたします。

 市民の声、教科書大阪市民の会等の要望を真摯に受け止め、検討された大阪市教育委員会の見識に改めて敬意を表します。

 前回2015年の育鵬社版教科書採択の際、教科書大阪市民の会は、戦争を美化し、憲法改悪をめざす教科書の採択に強く抗議しました。そして、「私たちは、育鵬社の教科書の内容を広く市民に知らせ、このような危険な教科書を子どもたちにわたしてはならないとの合意を広げ、保護者・市民と共同して、子どもと教育を守る取り組みを引き続きすすめる」、「次回の教科書改定には必ずこの決定を撤回させる」ことを表明しました。

 以降、5年間にわたって教科書大阪市民の会は、継続的に「育鵬社版教科書を読む会」を開催し、育鵬社版歴史・公民教科書を詳細に検討してきました。その結果を「ファクトチェック(歴史・公民)100」としてまとめ、育鵬社版教科書が、学問の成果に基づかず、いかに間違いが多いか、また、子どもの学習・理解を妨げるものであるかを具体的に指摘して、そもそも文部科学省が検定合格にしてはならない教科書であることを、広く市民に明らかにしてきました。そのため学習会、集会を開催してきました。この間、大阪市議会での教科書問題での陳情採択等の経過も踏まえながら、育鵬社版教科書を許さない取り組み交流会を開催し、大阪府下各地の取り組みとも連帯してきました。

 また、「サンフランシスコ市との姉妹都市解消」問題(2018年)、「あいちトリエンナーレ2019『表現の不自由展』中止問題(2019年)や憲法改悪をあおる吉村知事、松井市長の役割について、市民団体とともにその問題点を明らかにしてきました。

 これらの取り組みの上に、2020年5月29日大阪市教育委員会教育長に「中学校の歴史・公民教科書の採択にあたっての要望書」を提出し、以下の点を要求し、7月30日に交渉(懇談)を行いました。

中学校の歴史・公民教科書の採択にあたっての要望書

―学問的成果を踏まえず、子どもの発達段階を無視し、戦争を美化する特異な歴史観・政治的主張を子どもたちに押し付ける育鵬社版・自由社版教科書を採択せず、普通の教科書会社が発行する教科書を採択されるように要望します―

① 国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を原則とする日本国憲法の精神に反する育鵬社版、自由社版の教科書は絶対に採択しないで下さい。

② 本市の学校には在日外国人の子どもたちも多数在籍しています。諸外国との友好・連帯を何よりも大切にし、まかり間違っても、排外主義や嫌中、嫌韓感情を助長する教科書は採択しないように強く求めます。

③ 教室で実際の教育活動にあたる教師の意見に耳を傾けてください。

④ 教科書閲覧などを通じて、市民の声に真摯に耳を傾けてください。

⑤ 新型コロナ問題の先が見通せないなか、教職員や保護者や市民が教科書の検討を可能とする十分な閲覧会場と日程を保証してください。

⑥ 教育行政にあたる皆さんが、如何なる政治的圧力にも屈することなく、日本国憲法の精神と、良心のみに従って、教科書選定作業を行われるよう強く要請いたします。

 教科書大阪市民の会は、引き続き教科書の問題をはじめ、戦争美化、改憲誘導の教育の問題点を市民に明らかにしていきます。今後も、教育の場において子どもたちに「最善の利益」をもたらすように市民の立場から発信し行動していきます。

           戦争美化の教科書を子どもたちにわたさない大阪市民の会
                   代表委員 野竹 好孝・岩下美佐子
                                                                                                           

戦争美化、改憲誘導の教科書を子どもたちにわたさない!-交流のつどい-

PDFアイコン戦争美化、改憲誘導の教科書を子どもたちにわたさない!-交流のつどい-

戦争美化、改憲誘導の教科書を子どもたちにわたさない!
育鵬社版教科書を再び採択させないために
市民の意見を市教委に届けよう -交流のつどい-

 来年度使用する中学校教科書が8月下旬の教育委育会会議で採択されます。現在大阪市で使用されている育鵬社版歴史・公民教科書は、戦争美化、改憲誘導の〝アベ(安倍)すぎる〟教科書です。
いま展示されている育鵬社版教科書も、内容は変わっていません。
 各区の展示会で閲覧し、意見を提出しましょう。
 取り組みを交流し、採択の日まで、市民の声を市教委に届けましょう。

日時 7月19日(日)14時~      (育鵬社版公民教科書)
会場:アネックスパル法円坂(JR環状線・森ノ宮、地下鉄谷町四丁目)
主催:戦争美化の教科書を子どもたちにわたさない大阪市民の会(連絡先 大阪市教06-6910-8700)

中学校教科書展示会で市民の意見提出を

中学校教科書展示会で市民の意見提出を

戦争美化の教科書を子どもたちにわたさない大阪市民の会

 「令和3年度使用教科書提示会」が始まりました。教科書大阪市民の会は5月29日、大阪市教育委員会教育長、指導部教育活動支援担当4ブロックの部長に、「中学校の歴史・公民教科書の採択にあたっての要望書」を提出しました(採択は4つの地区で行われます)。

 「学問的成果を踏まえず、子どもの発達段階を無視し、戦争を美化する特異な歴史観・政治的主張を子どもたちに押し付ける育鵬社版・自由社版教科書を採択せず、普通の教科書会社が発行する教科書を採択されるよう要望」(要望書)しました。

 教育委員会は、来年度使用される中学校教科書を8月下旬に採択を予定しています。

 市民の多くの皆さんが、現在使用されている戦争美化の教科書を再び採択されることのないよう、教科書展示会に足を運び、意見を提出されることを心から呼びかけます。(大阪市内の展示会場はこちら 大阪市HP・pdf)
 
 教科書大阪市民の会は過去4年間にわたる月1回の学習会で明らかになった問題点を「育鵬社教科書ファクトチェック(真偽検証)100」などにまとめました。その一部を以下、紹介します。

PDFアイコン 中学校教科書展示会で市民の意見提出を(当ページと同じ内容です)

間違いだらけの「育鵬社版歴史教科書」

1.近代の政治体制 p.164

「共和制 国民から選ばれた代表者が「支配者」となる。」

►国民の代表が「支配者」というのは驚くべきことです。これでは、アメリカ、ドイツ、フランスなど共和制をとる国々の選挙で選ばれた議員が、封建時代、世襲制で生まれながら特権を持つ支配階級と同じ存在となってしまいます。憲法で国民主権を謳っている日本についても、国会議員は、「国民の代表者」であり、決して「支配者」ではありません。

2.大日本帝国憲法の制定と帝国議会 p.192

「天皇は、原則として政治的権限を行使することなく、国家統治の精神的なよりどころだった」

  ✱旧版 「実際には」 ➜ 新版 「原則として」

►大日本帝国憲法(明治憲法)では、天皇は、神聖不可侵な存在(第3条)で、「統治権ノ総攬者」(第4条)とされ、強大な「天皇大権」を持っていました。明治憲法の明文上、決して単なる「国家統治の精神的なよりどころ」などといった存在ではありませんでした。そして、実際に、明治天皇、昭和天皇は、重要な局面において、しばしば政治的な発言を繰り返し、国政に絶大な影響力を行使しました。明治天皇が、軍人ではない文官で「韓国統監」となった伊藤博文に、朝鮮の植民地化にあたって、超法規的に軍事指揮権を与えたこと、昭和天皇が、日本の軍人の謀略であった「張作霖爆殺事件」について、曖昧な返答を繰り返す田中義一首相を厳しく叱責して退陣させたことなどがその代表的な事例です。

3.教育勅語 p.193

「もし、国や社会に危急のことがおきたならば、正義と勇気をもって公のために働き、永久に続く祖国を助けなさい。」

►教育勅語には「祖国」と置き換えることができる言葉はありません。原文は、「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」となっています。恐らく「天壤無窮ノ皇運」を「永久に続く祖国」としたのでしょう。しかし、これはこの教科書執筆者たちの特異な思想による恣意的な「語彙の変造」です。正しくは「永遠に続く皇室の繁栄」であり、「皇運」(皇室の繁栄)と「祖国」とは、全く異なります。1948年(昭和23年)、教育勅語は、軍国主義をあおり国民主権に反するとして、国民を代表する衆議院の決議によって廃止されました。

4.大東亜会議 p.243

►この教科書は、アジア太平洋戦争中の1943年(昭和18年)に、東條英機首相がアジアの傀儡政権の代表を集めて東京で開催した「大東亜会議」について、約1ページも使って説明しています。このなかに、日本の戦争目的が、欧米のアジア植民地の解放にあったかのように錯覚させるレトリック(巧みな言葉)を潜ませています。一方で、この教科書全体は、朝鮮、台湾などに対する日本の植民地支配への批判や反省を完全に欠落させています。これでは、未来に生きる生徒たちに侵略戦争を肯定させ、彼らを誤った世界認識、歴史認識へと導く結果をもたらすことになりかねません。

5.日本国憲法の制定 P263

「日本語に翻訳された改正案を、政府提案として帝国議会で審議しました。議会審議では、細かな点までGHQとの協議が必要であり、議員はGHQの意向に反対の声をあげることができず、ほとんど無修正のまま採択されました。」 

►この教科書は「押し付け憲法」論を展開しています。しかし、これは全くの誤りです。ポツダム宣言を受諾した日本政府は、天皇主権の明治憲法と同様の憲法草案しか構想できませんでした。当時、日本政府は、軍国主義への反省を欠き、国際連合に結実した平和と民主主義を基調とする国際秩序への理解を完全に欠落させていたのです。その結果、GHQ(連合国軍総司令部)は、日本人憲法学者の「憲法研究会案」なども参考にしてGHQ案を作成し日本政府に提示します。その後、この憲法草案の翻訳で日本の法制官僚が改変を行い、さらに、帝国議会の議論で多岐にわたる条文修正がありました。こうして当初のGHQ案とは異なった、「日本化」した新憲法が成立したのです。

 戦後初期の保守党政権は、この憲法草案を積極的に支持して制定に努力し、成立後は圧倒的な国民に歓迎され受容されました。そして、今日に至るまで一字一句も修正されることなく定着してきたのです。 この教科書の記述は、新憲法制定に尽力した当時の法制官僚、帝国議会議員、憲法学者などの努力をも冒涜する、全くの虚偽と言えます。

6.歴史の旅の終わりに「日本文明」 p.294

►エピローグに、この教科書が「日本文明」という特異で荒唐無稽な言葉を忍びこませていることは大変な驚きです。このような歴史認識は、子どもたちに偏狭なナショナリズムを植えつけ、世界の中で物笑いの種となる悲惨な結果をもたらすでしょう。そもそも歴史における「文明」とは、農耕、牧畜が成立し、都市の発達によってつくられるものです。アルファベットを基本とする「ヨーロッパ文明」のもとに、「フランス文化」、「ドイツ文化」などがあり、漢字を基本とする東アジアの「中国文明」のもとに、「日本文化」、「朝鮮文化」などがあります。日本列島には、中国から朝鮮半島を通じて、稲作農耕技術、漢字、仏教、儒教、律令、文物などが伝わってきました。日本列島に生きた私たちの先祖は、それらを受入れ、咀嚼して豊かな「日本文化」を育みました。このことにこそ、多様性に富む人類社会への貢献があったのではないでしょうか。

最悪の中学社会科「公民」の教科書(育鵬社版と自由社版)

1.日本の平和は 自衛隊とアメリカ軍のおかげ?

(育鵬社版 公民 p.50)
 戦後の日本の平和は、自衛隊の存在とともにアメリカ軍の抑止力に負うところも大きいと言えます。また、この条約(日米安保条約)は、日本だけでなく東アジア地域の平和と安全の維持にも、大きな役割を果たしています。

(育鵬社版 公民 p.51欄外コラム)
 日米安全保障条約に基づく日米安保体制は日本の防衛の柱であり、アジア太平洋地域の平和と安全に不可欠です。

(自由社版 公民 p.193)
わが国の平和と安全の基本は、日米安保条約によっている。

(自由社版 公民 p.197)
アメリカの「核の傘」のもとで安全が確保されている

(育鵬社 公民p.48)
自衛隊の観閲式」の写真(安倍首相が旭日旗を持った自衛官を観閲

⇒ 日本国憲法9条の平和主義の存在や人々の平和を求める運動と世論の力によって日本の平和は守れてきました。また、戦争法で、日米安保体制が戦争の危機をいっそう高めています。育鵬社版、自由社版の教科書のように軍事力一辺倒ではない、多面的多角的なものの見方ができる人に育ってほしいと思います。

2.愛国心が大切

(育鵬社版 公民p.11)
人は一つの国家にきっちりと帰属しないと「人間」にもなれない

(育鵬社版 公民 p.180)
このような意識や国家への帰属意識、国の名誉や存続、発展などのために行動しようと思う気持ちを愛国心といいます。この愛国心が、多様な人々をひとつの国民へとまとめる重要な役割を果たします。

(自由社版 公民 p.31)
愛国心は国家の維持や繁栄と密接につながっています

(自由社版 公民p.33)
「あなたが国家のためにできること」を生徒に書かせる

⇒ 育鵬社版、自由社版の教科書では、愛国心の名のもとに「国家の名誉や発展」のために個人の犠牲を求めています。個人の尊重される教育が必要です。

3.個人の権利より、権利の制限が詳しい

(育鵬社版 公民 p.47~、自由社 公民p.70~)
「基本的人権」よりも権利を制限する「公共の福祉」や義務の説明が多い

(育鵬社 公民p.33)
現代にいろいろなトラブルが起こる背景には、義務を忘れ、権利だけを主張する風潮がある…それ(きまり)を適切に運用するために、おのおのが義務と責任を負っているということを自覚する必要があるのです。

(育鵬社 公民p.47)
憲法の理念に沿って国民生活を営むためには、この三つの義務に加え、すべての国民が憲法を尊重し、等しく憲法に保障された権利と自由を享受できるよう心がけなければなりません。

⇒ 育鵬社や自由社の教科書では、まるで「人権は制限されるの当たり前で、権利の行使はなるべく遠慮せよ」と言っているようです。民主政治の基本としての基本的人権の尊重の内容がしっかりと理解できない教科書はいりません。

4.日本は君主制?天皇を「元首」扱い

(育鵬社版 公民p.42~45、自由社版 公民p.66~69)
「国民主権」の多くが 「天皇」の記述

(育鵬社版 公民p.43)
天皇は…日本国を代表し、古くから続く日本の伝統的な姿を体現したり、国民の統合を強めたりする存在となっており、現代の立憲君主制のモデルとなっています。

(自由社版 公民p.66)
自由社もほぼ同様の記述

⇒ 象徴にすぎない天皇を持ち上げ、国民の主権の行使を軽視している育鵬社版、自由社版の教科書は、未来の主権者を育てるためにふさわしくありません。

5.日本国憲法の尊重よりも改正を

(育鵬社版 公民p.73)
「日本国憲法の課題」として生徒に憲法改正案を作成させる。

(育鵬社版 公民p.52、自由社 公民p.63)
「各国の憲法改正回数」を示し、日本も改正すべきとの考えに誘導。

(自由社版 公民p.62~)
憲法改正の論点として、9条・二院制・元首などを詳しく記述。

⇒ 一方的に日本国憲法の改正へ誘導する育鵬社版、自由社版の教科書では、公平、公正な教育はできません。日本国憲法を尊重する教育を望みます。

(連絡先)教科書大阪市民の会・事務局 大阪市学校園教職員組合(06-6910-8700)