学校つぶし条例に反対する陳情書

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大阪市会議長 様

子どもと教育、地域にとって大切な学校の統廃合について、保護者・地域・住民との合意形成を突然放棄し、学校つぶしを強行する条例制定を行わないことを求める陳情書

(陳情趣旨)

 大阪市教育委員会は1月15日、松井一郎市長も出席する総合教育会議で、11学級以下の小学校の統廃合を教育委員会主導で進めるための条例を定めることを確認しました。「文部科学省によると、小学校の統廃合に関して条例をつくるのは異例」、「成立すれば、市立小289校のうち3割近い84校が対象となる」と報じられました。

 生野区西部地域ではいま、12小学校を4小学校に統廃合する計画に対して、保護者、地域に不安が広がっています。「統廃合になれば、いま1学級20数人(以下もある)が35人、40人近くになる」、「少人数で進められているゆきとどいた教育ができない」、「学校が遠くなり子どもの足では通学に40分かかる」、「低学年の交通事故が心配」、「校区が広がり見守り活動が困難」、「災害が増えているのに避難所が無くなる」、「学校施設での生涯学習が盛んなのにどうなるのか」、「小学校は地域のコミュニティーの核なのに」、「学校が近いので引っ越してきたのに」、「人口減少に拍車がかかる」などです。

 地域では、統廃合ありきではなく、もう一度考えようと懇談会が開かれ、ポスター「子どもたちは地域の宝」、「住民合意抜きで小学校つぶしたらアカン!」が張られ、新校開校2019年4月の当初計画を許していません。大阪市会に陳情「『統合ありき』で強行はやめ、地域・保護者と話し合うことを求める陳情書」が出され「継続して審査」の扱いとなっています。

 焦った市長は、保護者・地域・住民との合意形成を突然放棄し、学校つぶしを条例制定で強行しようとしています。維新市政の狙いは統廃合で学校数・教職員数を減らして教育予算を削減すること、跡地の民間活用です。安倍政権の「地方創生総合戦略」-「公的不動産と民間活力の有効活用」をあからさまに進めることです。地域で育つ子どものこと、教育のことを考えているとは思えません。

 小学校でそろばんを教えている町会長さんが、「20人だと一目で見れて、指の動きも見て指導できる」と言われたように、大阪市がやるべきことは少人数学級を実現し、ゆきとどいた教育の条件整備を行うことです。

(陳情項目)

1.保護者・地域・住民との合意形成を放棄し、学校統廃合を強行する条例を制定しないこと。

2.少人数学級実現、教職員増など教育条件を改善すること。

2020年  月   日

 

学校給食無償化・義務教育の完全無償化を

大阪市会陳情「学校給食の無償化を直ちに、義務教育の完全無償化実現、教育条件の改善を求める陳情書」の取り組みが始まりました。9月~12月市会に提出します。

(陳情項目)
1.学校給食費を直ちに無償にすること。
2.義務教育の完全無償化を国に要求するとともに、市独自で教育費負担を軽減すること。
3.就学援助の所得基準額をあげること。就学援助制度を拡充すること。学用品費を学校徴収金相当額ではなく、国の基準通り支給すること。
4.学校統廃合をやめ、ゆきとどいた教育を進めるため、少人数学級を実現すること。

陳情署名用紙1面(PDF)

陳情署名用紙2面(PDF)

生野区小学校の統廃合は決まっていません

生野区の学校統廃合を考える会は、「小学校の統廃合は決まっていません。」のビラ・ポスターをつくり、地域に配布・張り出しました。

「子どもは地域の宝」「学校は地域のシンボル」

「もういちどみんなで考えよう」と呼びかけています。

生野区の学校統廃合を考える会ビラ(PDF)

テスト漬けのサイクル確立 総合教育会議

テスト漬けのサイクル確立

総合教育会議 「学力向上に向けた総合的な制度構築」

   平成30年度第3回大阪市総合教育会議開催結果(大阪市HP)
      ↑録画映像へのリンクもあります。

   資料 学力向上に向けた総合的な制度構築について(PDF)(大阪市HP)
   資料 西村事務局顧問 説明資料(学力向上推進モデル事業における取組の進捗)(PDF)(大阪市HP)
   資料 大森特別顧問 提案資料(学校・校長及び教職員を対象とする新たな表彰制度等について(提案))(PDF)(大阪市HP)

テスト結果の向上度で 人事評価 教員カルテ構築

 教育委員、吉村市長、大森特別顧問が参加する総合教育会議(第3回)が1月29日に開催され、「学力向上に向けた総合的な制度構築について」(以下、「総合的な制度」)が決定されました。30日の新聞は、「テスト結果で校長評価 大阪市教委方針 賞与・昇給反映」(朝日)、「学テ結果で教員評価断念 大阪市 地方公務員法抵触恐れ」(毎日)と報じましたが、重要な内容を伝えていません。
 「総合的な制度」の本質は、「全国学力・学習状況調査における目標の達成に向け」「各種学力調査による学びの検証改善サイクルを確立」として、「振り返りプリント③」→全国学テ→「振り返りプリント①」→全国学テの結果を踏まえた教員研修→チャレンジテスト→「振り返りプリント②」の、「外部テスト」対策の年間取組を求める、テスト漬けのサイクルを確立することです。(資料 学力向上に向けた総合的な制度構築についてP3)

校長の人事評価に反映

 そして、「学力向上にかかる客観的数値に基づく行政評価(組織目標)と人事評価の関連付けにより、継続的に成果を挙げることを目指す」、「経年調査・チャレンジテスト結果の前年度からの向上度を学校評価の全市共通目標のひとつに位置づけ、校長のマネジメントのもとで学校全体で目標達成に向けた取組を行う。」とし、校長について、「上記結果を学校運営及び組織マネジメントに責任を負う校長の人事評価に反映。(具体的には、上記の全市共通目標の目標を目標管理の1つの項目として設定。)」としています。(同資料P6)

 学校教育の目標(学テの点数)を市長・市教委が決め(PLAN)、プリント学習を強要し(DO)、学テを実施し(CHECK)、「結果」に対して「責任」負わせる=人事評価(ACTION)、新自由主義の教育政策PDCAサイクルを確立するものです。

学力向上指標策定できず

 大森不二雄大阪市特別顧問が提案した、「新たな人事評価制度と学力向上データの利用について」では、「本市では、学力の高さではなく、学力の向上度を評価すべき」として、「公正・公平で客観的なデータ指標として学力向上度を測る指標を開発する」、「その基礎となる教育ビッグデータシステムの構築を加速する」とし、学力向上指標を向上させた大阪市上位2・5%の教員をSSと評定するとしていました。

 しかし、「総合的な制度」では、「子どもの学力に影響を与える要因は様々あり、学力向上指標(付加価値)を教員の授業指導力のみを表す指標とするには、それ以外の環境要因を排除する必要があるが、現状では下記の課題がある。○国においても考慮すべき要素(経済的・過程的要因)についてのコンセンサスがない○考慮すべき要素についてのデータ収集が困難である○習熟度別少人数授業における学級編成上の問題(単元ごとに学級編成を変更している学校がある)」ことを理由に、「当面の間、学力向上指標(付加価値)においては、環境要因を考慮しない。」としました。(同資料P5)

 「考慮しない」ではなく、出来ないのです。「家庭や経済力の差といった指導力以外の要因を排除できず、公正な人事評価を定めた地方公務員法に抵触する恐れがあるとして導入を断念した。」と毎日が書きました。

教員の人事評価 テスト結果活用

 地公法違反の指摘を避けるために教員への活用については、「人事評価において参考とする」としましたが、今年度からの新人事評価制度はテスト結果で教員を評価できる制度です。事実、学力経年調査の点数を上げる数値目標を設定させられた例があります。

教員カルテ構築

 「総合的な制度」では、「教育委員会から各学校へ小学校学力経年調査・中学生チャレンジテストにおける教員毎の前年度からの結果の伸びを示す差分平均を提供し、校長は、当該差分平均を各教員の授業力向上にかかる指導助言に活用するとともに、人事評価において参考とする」としています。(同資料P7)

 しかも、「学校評価WGや教育ビッグデータ活用検討PTにおいて、授業手法と学力との関係分析を進め、適正な根拠となる個々の教員のデータ集積を進め『教員カルテ』を構築し、完成した段階で改めて人事評価制度を設計」としています。(同資料P6)

教育を破壊する制度 これでいいのか

 学校教育の目標が学力テストの点数=数値目標に一面化され、子どもの成長・発達など顧みられない、まさに教育を破壊する「総合的な制度」と言わざるを得ません。

 「大阪市の中3生は年間で13回ものテスト漬け」との大阪市教の指摘に市民の怒りが広がり、「これでいいのか大阪の教育」との教育懇談会、学習会が各地で開催されています。

学テ結果・人事評価反映反対 組合員集会(10月11日)

 組合員集会の案内チラシのダウンロードはこちら(PDFファイル)

小3~中3テスト漬け
子どもも教員も「数値」管理!
学テ結果・人事評価反映反対 組合員集会

 校長は全国学力テストで評価、教員はチャレンジテスト(中)、学力経年調査(小)で評価。新人事評価制度を今年度内に策定し2020年度評価結果を2021年度反映。吉村洋文市長は大阪市総合教育会議(9月14日)で強引に確認しました。

(ニュース「大阪市教」9月17日付参照)

 教育を歪める「テスト漬け」、教員の数値管理を撤回させる取り組みをすすめるため組合員集会を開催します。

講演:小野田正利さん(大阪大学教授)

本部から経過報告・行動提起

○日時:10月11日(木)18時30分

○会場:アネックスパル法円坂・ホール (大阪市教の書記局所在地)

小3~中3テスト漬け 子どもも教員も「数値」管理(総合教育会議)

「大阪市教」 学テ・人事評価反映 2018年9月17日

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小3~中3テスト漬け 子どもも教員も「数値」管理

校長は全国学力テストで評価
教員はチャレンジテスト(中)、学力経年調査(小)で評価
新人事評価制度を今年度内に策定-2020年度評価結果を2021年度反映

大阪市総合教育会議(2018年9月14日)

 大阪市は9月14日、「平成30年度第2回大阪市総合教育会議」を開きました。総合教育会議は「市長と教育委員会が、相互の連携を緊密にしながら、 地域の実情に応じた教育行政を推進するため」(設置要綱)の協議、事務の調整を行うものですが、会議の実際は、吉村洋文市長の「全国学力テストの目標の達成・未達成を業績評価などに反映」させる意向、大森不二雄大阪市特別顧問の「新たな人事評価制度と学力向上データの利用について(提案)」(以下「大森提案」)への同意を教育委員に迫る異常なものでした。

評価の客観的な指標が作れるのか
地方公務員法違反の疑義

 総合教育会議で森末尚孝教育委員(弁護士)は「客観的な評価制度が必要であることと、学力向上が教員、教育現場全体の非常に大きな大事な仕事であることは共感。ただ法律家として若干の悩みがあり」とし、地方公務員法にも触れながら、「評価の客観的な指標が作れれば、あとは流れていくし賛成。指標が本当に作れるのか、すごく議論しデータを取りながら因果関係も含めてきちっと押さえないと、あとすべて砂上の楼閣になる可能性があるので、ビッグデータの活用も含めて慎重に慎重に基礎を固めて、その上に次の評価をする。指標をきっちりしないと地方公務員法違反じゃないかという疑義も生じてくるので、きちっと固めて具体的な項目をつめていく作業が必要」と発言しました。これに対して、大森特別顧問は、「森末委員から指摘の法的な(問題)、これで法的な問題があるという弁護士がいるなら、ここに連れてきて議論したいと思っている。」(ざわめきが起こる)「まじめにそう思っています。地公法のどこにそんなことが書いてあるんだ。政策判断に立ち入りすぎですよ、それは。」と声を荒げました。

パフォーマンスペイ
経済学ではコンセンサスがない

 市長は「提案してからいろんなメディアで批判されたが、アメリカや諸外国の制度ではすでに教員の評価にインセンティブはマイナス効果が立証済み、確定している、今更やるのは時代錯誤だと言われている、それは事実なのか、研究の経過を教えていただきたい」と、「学校・教員に対する金銭的なインセンティブが児童・生徒の学力に与える影響-経済学の研究成果から-」(資料5)を提出した慶応大学の中室牧子准教授に問いました。

 中室准教授は、「一言で申し上げますと、パフォーマンスペイが子どもの学力にどういう影響を与えるかということについて、現在経済学ではコンセンサスがないという状況だろうと思います。」と答えました。

金銭的インセンティブは、モチベションを上げないケースもある

  また、中室准教授は、「経済学の分野でパフォーマンスペイについて、いくつかの有力な批判があって、一つは学力テストの対策をやりすぎるがあまり、学力の低い子を欠席させたり、実際アメリカの研究で明らかになっていますが、教員がテストの結果を書き換えたりしているという事案があり、そういったことが起こらないように十分な注意を払う必要があるという点と、もう一つは実は金銭的インセンティブは、必ずしも、いま目の前にある仕事を一生懸命やりたいという内的なモチベーションを上げないというケースもあることが指摘されている。分かりやすい例で、献血やボランティアにお金を払うとかえって来る人が減ってしまった。お金を与えられるとかえってモチベーションが下がってしまう、ということが観察されている。金銭的インセンティブが教員のモチベーションを下げないことが重要。」と指摘しました。

「恐怖感を与える」「大学生が逃げる」
慎重な議論、教職員の納得必要

 巽樹里教育委員(大学講師)は、「教員が授業し、教員が生徒を見ていくので、教員のモチベーションを下げるような施策を導入することはよくないと思っている。ある程度教職員が納得、プレッシャーとか不安とか、言葉は悪いんですが、恐怖感を与えられるような、無理くりの制度は今すぐに突っ込まない方がいいのではないか。慎重な議論を重ねた上で、ある程度教職員が納得して導入していくべき」「大学生で大阪市で働きたいと希望している人が、言葉は悪いんですけれども逃げていくのではないかとの危惧がある。減額は賛成ではなく、どう支援していくか、一緒に教育委員会と教員で高め合っていく。頑張っている教員は評価する。」と述べました。

学力テストによる人事評価制度の策定を「確認」

 吉村市長は、「皆さんのご意見を踏まえて、今日で決定する話ではないので、じっくり考えたい」としながら、「確認しておきたいのは、客観的な指標として経年調査やチャレンジテストを使ったデータに基づいて、付加価値を上げている先生、そうじゃない先生、ここはきちっとデータ化して教員の人事評価に反映させる、これは是非やるべきだと思います。大森顧問提案の『教員別学力向上指標』をしっかり作って、評価する。まずこのことを確認したい。一方で、対象とならない先生をどう評価するのかついて、教育委員会でたたき台というか案を考えてもらいたい。まったく一緒はできないとわかっていますから、できるだけ公平、公正な評価制度をつくっていこうという趣旨ですので。大森顧問の提案をベースにしながら数値目標の立て方について進めていきたい」と、学力テスト結果=「数値」による人事評価制度の策定を「確認」しました。

※    ※    ※

 朝日新聞9月15日付は、「ただ会議では、『教員を志す学生が逃げる危惧もあり、減額する評価は避けてほしい』(巽樹里教育委員)▷「成績と金銭を結びつける手法は海外で例があるが、成績が上がった例も下がった例もある。制度設計が大事だ」(有識者として出席した中室牧子・慶応大准教授)などの指摘があった。」と報じました。

校長は全国学力テストで評価
教員はチャレンジテスト、経年調査で評価

 吉村市長は、「学テで見れるのは生徒一人ひとりというよりは、全国的に見てその学校が去年よりどれくらい上がったのか、ということの指標になる。全国的にみて大阪市が上がっているのか、下がっているのか、学校単位で見た時に、校長先生がマネジメントして上げていくことが重要なことだと思うので、校長先生について、人事評価をする。教員については学テではなく経年調査を見て付加価値を基準にしながら数値、評価軸を作っていく。」と述べました。

 市長は最後に、「スケジュール感が大事。2019年度に評価を試行的に実施する。今年度中に制度設計を行い、2019年度に試行実施し課題を検討、2020年度に実施し、2021年度から反映させるスケジュールで進めていきたい」としました。

教員別学力向上指標
全市教員の上位2.5%SS 10%に入る者はS以上

 市長が述べた「大森顧問の提案の『教員別学力向上指標』」は右掲のとおりです。(Webでは↓)

 教員別学力向上指標で大阪市の全教員を並べ、上位2.5%SSと評定するとしています。「『子どもの学力・体力に貢献する業務』については、『教員別学力向上指標(仮称)』の対象となる教員に対しては、特定の学年の対象教科の授業を担当する全市の教員(小学校については対象4教科の担当教員全員、中学校については教科ごとの教員全員)のうち、同指標の数値が上位2.5%に入る者はSSと評定し、それに次ぐ10%に入る者はS以上と評定する、という基準を適用することが考えられる。」としています。
(P4、左、④参照)

■資料

「新たな人事評価制度と学力向上データの利用について」(提案)

大阪市特別顧問 大森不二雄

<抜粋>

2.学力向上指標の開発について

(1) 指標開発の趣旨

  本市では、学力の高さではなく、学力の向上度を評価すべき

  公正・公平で客観的なデータ指標として学力向上度を測る指標を開発すること、並びに、その基礎となる教育ビッグデータ・システムの構築を加速することを提案する。

(2) 教員別学力向上指標(仮称)

  大阪市小学校学力経年調査…大阪府の中学生チャレンジテスト、大阪市中学校3年生統一テスト

  これらの学力調査・テストの結果において、児童生徒一人ひとりの正答率や得点などをどれだけ向上させたかは、これらの教科における児童生徒の学習成果及び教員による指導の成果を全市共通の尺度で客観的に評価できる重要な指標である。そこで、これらの学力調査・テスト結果のデータを活用し、該当教科の授業を担当した各教員(教諭又は主務教諭)が当該年度に担当した児童生徒たちの学力を前年度の同じ児童生徒たちの学力と比べてどれだけ向上させたかを測定する客観的指標(以下、「教員別学力向上指標(仮称)」という。)を開発し、施策に活用するものとする。

別紙1:一般教員(教務及び主務教諭)の人事評価制度(試案)

 【評価方法】

①「業務領域」は、全市共通目標としての2つの最重要目標に基づく「子どもの安心・ 安全及び成長に貢献する業務」及び「子どもの学力・体力に貢献する業務」、並びに、「広く学校運営に貢献する業務 (同僚への支援・協力を含む)」の3領域によって構成される。

②領域ごとに「挙げた業績」と「発揮した能力」各々について、次の5段階評価により 評定を行う。SS(極めて優秀)S(優秀)A(良 好)B(不十分)C(極めて不十分)

③「挙げた業績」及び「発揮した能力」いずれも、可能な限り客観的な評価(誰が評価者であっても同じ評価になる可能性が高いという意味での信頼性が高い評価)により評定するものとする。このため、評定の根拠を具体的に明記すること 。

④教育委員会は、可能な限り客観的な評価基準を作成する。

 客観的基準の例として、例えば、大阪市教育振興基本計画の定める全市共通目標としての二つの最重要目標に基づく業務領域のうちの一つである「子どもの学力・体力に貢献する業務」については、「教員別学力向上指標(仮称)」の対象となる教員に対しては、特定の学年の対象教科の授業を担当する全市の教員(小学校については対象4教科の担当教員全員、中学校については教科ごとの教員全員)のうち、同指標の数値が上位2.5%に入る者はSSと評定し、それに次ぐ10%に入る者はS以上と評定する、という基準を適用することが考えられる。また、教育委員会は、同指標対象外の教員については、教科等の特性を踏まえた客観的評価基準の作成等により、同指標対象外の教員については、教科等の特性を踏まえた客観的評価基準の作成等により、同指標対象教員との公平性及び対象外教員間の公平性を確保する。同指標の対象・対象外を問わず、授業アンケート結果の活用についても検討すべきである。

(注)小学校3~6年の国、算、社、理、中学校1~3年の国、社、数、理、英の授業担当教員が「指標対象教員」。チャレンジテストの対象となっていない中学1年の社会、理科は大阪市が学力調査を実施する方向で検討。

小3から中3までテスト漬け
子どもも教員も「数値管理」

 大阪市の子どもたちは今でもテスト漬けの状態です。小学校3年生から毎年「得点がどれだけ向上したか」が求められ、教員はその指導を強いられ、教育の目標が学力テストの点数=数値目標に一面化されます。子どもの内面世界の豊かな発達は切り捨てられます。

 教員は数値指標管理され、全市教員が相対評価され、モチベーションは下がり、専門性に依拠した教育的価値の探求など望むことはできません。

 教育委員も指摘した「評価の客観的な指標が本当に作れるのか」に対する説得的な説明はありません。「ある程度教職員が納得して導入していくべき」との指摘がありましたが、現場教職員の話を聞かず「意識を変えるだけで成績は上がる」という市長の提案に納得が広がるはずはありません。

 大阪市教は大教組、子どもと教育・文化を守る府民会議とともに9月13日、市長と教育長あてに、学力テスト結果を勤勉手当、学校予算に反映させることをやめるように求める400団体(第一次)の緊急要請書を提出しました。大阪市への批判はさらに広がっています。

 OECDは9月11日、教育への公的支出について日本が最下位であることを公表しました。大阪府・市は全国の自治体の努力で進んでいる少人数学級をかたくなに拒否しています。教育行政がやるべきことは教育条件の整備です。

 「教育ビッグデータ・システムの構築」の名によるいっそうのテスト漬け、競争主義の教育をやめること、教育を歪める「新たな人事評価制度」の撤回を求めます。

育鵬社教科書を許さない取り組み交流会(10月24日)

安倍9条改憲、「戦争する人づくり」を許すな!
育鵬社教科書 -大阪府の5市採択3年-

「道徳」の押しつけを許さない 取り組み交流集会

 日本会議系中学校道徳教科書「日本教科書」の大阪での採択はありませんでした。市民的な取り組みの成果です。しかし、「道徳」の押しつけを許さない取り組みは続きます。

 育鵬社の教科書が大阪府5市で採択され3年が経ちました。各地で批判的学習会など取り組みが続いています。次回採択も視野に入れ、取り組み交流集会を開催します。

講演:平井美津子さん(教科書大阪ネット21事務局長)

報告:東大阪市など各地の取り組み

日時 10月24日(水)18時30分

会場:アネックスパル法円坂(大阪市教の書記局所在地)
JR環状線・森ノ宮、地下鉄谷町四丁目

■主催団体:育鵬社教科書を許さない取り組み交流会

「戦争美化の教科書を子どもたちにわたさない大阪市民の会」が呼びかけ、育鵬社教科書採択自治体の教職員有志、教育団体有志、教科書関係団体有志が参加しています。

(連絡先 大阪市教 ℡ 06-6910-8700)

全国学力調査結果を学校予算や教員賃金へ反映することをやめ、教育条件整備を求める緊急要請

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大阪市長 吉村洋文 様
大阪市教育長 山本晋次 様

全国学力調査結果を学校予算や教員賃金へ反映することをやめ、教育条件整備を求める緊急要請

 日頃より大阪市の教育活動の充実へご尽力いただきありがとうございます。

 さて、吉村市長は8月2日の会見において、「『全国学力・学習状況調査(以下、全国学テ)』に具体的な数値目標を設定し、その結果の達成状況に応じて校長、教員のボーナス(勤勉手当)や学校に配分する予算額に反映させる制度の導入を目指す考え」を示しました。

 これは全国学テの結果を用いた教育行政による違法な学校教育への介入です。この制度を導入すれば、子どもと教職員・学校は、全国学テによる競争を強いられ、管理と統制がいっそうすすみます。それでは学力が向上するどころか、不登校や校内暴力行為の増加など、学校の「荒れ」の深刻化につながります。そして、学力の一側面でしかない全国学テの達成状況のみが目標とされ、子どもたちの豊かな発達に悪影響を及ぼします。

 文科省による結果分析では、「子どもの学力が高い」のは「親の年収や学歴が高いほど」であり、「幼少期に本の読み聞かせをしてもらった子」とされています。時間はかかりますが、市民の経済・生活を底上げし、保護者が子育てにもっと力を注げるようにすることこそ大切であり、それこそ行政の仕事です。また、「好成績の学校は少人数指導のとりくみが進んでいる」こともわかっています。少人数指導の効果は非常に大きく、このような教育条件整備こそ市長の権限でやるべきことです。

 そもそも全国学テは、子どもたちの学力や学習状況を把握するための「行政調査」であり、学力の一側面しか測れないものです。これまでに「行政調査」を教職員の給与や学校予算等に利用した国・自治体では、どれもが破綻しています。

 イギリスでは、ナショナルテストの結果を1990年代に学校別に公表し、それが子ども・教員・学校を競争にさらし、テストのボイコットやカンニングの増加、管理職のなり手がおらず、管理職不在の学校が多数生まれました。また学校選択制により在校生が減り、廃校に追い込まれる学校も出てきました。アメリカ・テキサス州では、事前にテスト問題を解かせ、点数の悪い児童・生徒を当日のテストから除外したり、テストの際には、間違った回答をしている児童・生徒に指さしで指示をしたりすることが起こりました。これと同様のことが2007年に東京都足立区でも起こっています。この件に関して後の調査で、教職員のみならず、校長、教委、教育長までが加担していたことが明らかになりました。これらは、テスト結果を利用し、教職員への管理と統制を強めたことが引き起こしたものです。このように、今回市長が表明した施策は破綻済みです。また、同時に提案されている大阪市教委の4ブロック化は、学校現場への管理統制を強めるものであること、8つ程度の中高一貫校の創設は、義務教育段階からの学校教育の複線化、一部「エリート」の選別をねらうものであり、合わせて断じて許すことはできません。

 上記の趣旨により、以下のことを強く要求します。

○全国学力・学習状況調査結果を、教員の勤勉手当、学校予算に反映することをやめ、少人数学級の拡充など教育条件の整備をすすめること

以上

2018年 月 日

団体名

代表者

学力テスト結果=「数値」がすべての教育政策はやめ、こどもの人間の尊厳を守る教育を

 大阪市学校園教職員組合執行委員長の見解 Word版はこちら

 大阪市学校園教職員組合執行委員長の見解 PDF版はこちら

 8月2日付大阪市長会見の内容はこちら(大阪市HP)

学力テスト結果=「数値」がすべての教育政策はやめ、子どもの人間の尊厳を守る教育を

-吉村洋文大阪市長会見(2018年8月2日)を批判する-

2018年8月5日
大阪市学校園教職員組合
 執行委員長 宮城登

数値目標で教育を歪めている大阪市

 吉村洋文大阪市長会見について朝日新聞は8月3日付は、「大阪市の吉村洋文市長は2日、来年度以降の全国学力調査の結果を、校長や教員の人事評価とボーナスの額に反映させる意向を明らかにした」、4日付は「林芳正文部科学相は3日の会見で『調査で把握できるのは学力の一側面であることを踏まえ、適切に検討いただきたい』と述べ、市側に慎重な判断を求めた」「地元からは反発の声が上がる。大阪市の中学校長は『むちゃくちゃだ。大阪市で教員をやりたいと思う人がいなくなる』」と報じました。

 大阪市では「全国学力・学習状況調査」(以下、全国学力テスト)などの数値目標の押しつけで教育を歪め、子どもと教職員を苦しめている事態がすでにすすんでいます。

 大阪市は各学校のホームページに全国学力テストの各学校の「平均正答率(%)」を全国、大阪市と並べて掲載させ、各学校の「運営に関する計画」には、全市共通目標(小・中学校)として、「小学校学力経年調査【中学生チャレンジテスト】における正答率【得点】が市平均【府平均】の7割に満たない児童【生徒】の割合を同一母集団で比較し、いずれの学年も前年度より〇ポイント減少させる。」ことなどを掲げることを押しつけています。

 教職員に対しては、今年度2017年度から始まった、新人事評価制度(教育職員)の「目標管理シート」には、「達成すべき水準は、数値で表現する定量目標と『どのような状態になったときに、目標が達成されたのか』で表現する定性目標を用いて具体的に設定」することを求め具体例として、「学力経年調査における国語の正答率を大阪市平均以上にすることをめざす」「大阪市英語力調査でリスニングの分野の1年生平均正答率70%を達成する。(昨年度の1年生の平均正答率は67%)」「『学校生活のルールとマナーを守るよう心がけている』という学校教育アンケートの項目の肯定的な回答割合を90%以上にする」をあげています。

 そして、今回、全国学力テストの結果で勤勉手当や校長経営戦略予算を増減させることを総合教育会議に提案し、議論することを明らかにしました。

 吉村洋文市長は、全国学力テストの結果に「非常に危機感を感じ」「抜本的な学校大改革ぐらいのことをしないと、べったというのは抜け出せないし、意識改革をしないといけない」(会見冒頭の発言)として、「『結果』に対して『責任』を負う制度へ」として3項目をあげました。

② 全国学力テストの目標の達成・未達成を業績評価などに反映
② 1つの教育委員会事務局を4つのエリアにブロック化
③ 8つ程度の特別な中学校(中高一貫教育校)を創設(HP掲載のフリップ)

吉村洋文市長は、「3本柱で大阪の学力を向上させたい」と述べました。

「① 全国学力テストの目標の達成・未達成を業績評価などに反映」について

「市長会見の項目(概要)」は、「◆公教育の成果を測る指標として、全国学力テストを活用しているのであるから、この結果の重大性を教育委員会だけでなく、各学校の校長や教職員にも認識してもらいたい。」「◆来年度に向けては、地道な取組みは継続するとして、制度面を大胆に変えて、現場の意識改革を図る必要があると考えている。◆平成27年度に高等学校入学者選抜の調査書に全国学力テストの結果を活用することで、大阪府の結果が上昇したように、明確な目標をもって、学校現場が一体となって取り組めば、最下位を脱するだけの力を大阪市の子どもたちは持っていると思っている。」となっています。

 会見では、「今の制度というものを大胆に変えて、意識というのを変えないと、20位というのはずっと抜け出せない。」「根本の所で、このべったが、常態化していることに対して、危機感が一切伝わってこない。なんでべったが続いていて、抜本的なこうしたいも、教育委員会から、ないんです。じゃ僕がやるしかないな。このままいったら同じことを続ける。べったを続ける。」と「意識改革」を強調しています。「先生自身も後ろから追いかけられている感がいると思う。先生自身も、目標達成できなかったらマイナス評価されるんだ、その緊張感がいると思うんです。万年べったをどう改善するか。意識を変えるだけで成績は上がる。」と述べました。

 意識を変えるだけでは「成績」は上がりません。次の指摘があります。「家庭の経済格差や生活環境などテストの得点を左右するデータは多く知られているのに、それらの分析からテスト結果の低迷の理由を探ろうとせず、現場の教師たちに責任を負わせるのも短絡的な考えだ。大阪市で教師になろうという若者も減り、教師の質を下げるだろう。」(朝日新聞3日付、尾木直樹さんの話)しかも、大阪市の教育の意識改革が足りないと教育委員会から報告を受けているのかとの記者の問いに、「受けてはいません。…ここは主観的なので、評価が分かれるところだと思います」と答えています。前市長や前教育委員長の「主観」や大阪市を実験場とするような「改革」で学校が混乱してきましたが、教育への介入を直ちにやめるべきです。

「全国学力テストにインセンティブを導入」について

 「明確な目標設定と達成するための仕組み」として「全国学力テストにインセンティブを導入」をあげ、「全国学力テストに係る数値目標を各学校で設定し、その達成結果を業績評価、校長経営戦略予算などに反映させることを検討。」とし、「<業績達成の場合>例:人事評価への反映 ⇒ 勤勉手当 増額 校長経営戦略予算 増額など <業績未達成の場合>…減額」を検討するとしています。

 大阪市の中学校校長が「むちゃくちゃだ」と言いましたが、吉村洋文市長も、「人事評価の在り方は、法律に違反しないことが前提。人事評価についてはその人自身の成績によってきちんと評価しないといけない、学校全体の問題なのに、学校全体が上がれへんから勤勉手当を下げるとなった時に、ほんとにその人の責任なんですか、そういう評価の仕方はいいんですかという議論はあると思います」と、その問題点の自覚はあります。

 これまで大阪府市で行われてきた「教職員の評価・育成システム」の賃金リンクで教職員の資質の向上・意欲の向上がなされなかったことは明らかになっています。目の前の子どもたちの成長・発達、子どもの笑顔が私たちの願いです。人事評価の給与反映は、学校に必要な「チームワークをこわす」として、島根県、秋田県など実施しない動きが全国で広がっています。手当・予算の増減は「インセンティブ」にはなりません。予算の減額で子どもたちの教育条件を悪化させることは許されません。市長提案は撤回しかありません。

「② 1つの教育委員会事務局を4つのエリアにブロック化」について

 「◆学力向上を市全体で進めていくためには、学校現場を側面的に支えていくサポート体制も重要である。現在は市役所本庁舎に教育委員会事務局を置き、一元的にサポートしているが、本市でも区と連携して、学校に近いところで学校をきめ細かくサポートしていく体制整備」のため4ブロック化するとしています。「莫大な数の小中学校がある。それを一つの教育委員会が見ることはやはり限界がある」「責任というのが不明確になりがち」としていますが、「抜本的な学校大改革」の内容説明がありません。

 一方、「これは大都市制度議論にもからみますが、大都市制度議論がなるならないを待つことなく、教育委員会については制度を変えなければいけない」「4つの特別区の区割りをベースに議論」と、住民投票で否決された「大阪都」構想を先行させるような計画です。担当ブロックの「結果」に対して「責任」を負わせ、教育委員会事務局の職員が市長の意向を忠実に実行する仕組みでしかありません。

 現在でも、教育委員会の区担当理事となった公募区長による学校教育介入が問題となっています。病休代替はもちろん、産休・育休の代替配置も遅れる、配置の遅れが常態化する異常事態となっている状態で、学校現場から「学校が壊れる」と悲鳴が上がっています。子どもの教育に直接かかわる教職員配置など、教育条件整備が教育委員会の役割です。にもかかわらず学校の教室を使用し、民間塾を行うなど、教育の民営化を推し進める「教育行政」の学校教育への介入を強める制度は必要ありません。

「③ 8つ程度の特別な中学校(中高一貫教育校)を創設」について

 「既存の高等学校に中学校を併設するなどの手法で、新たな中高一貫校の整備を検討していく」としていますが、それは偽りです。吉村洋文市長は次のように明言しました。「特別進学中学校」「高い目標をもった子どもたちが集まる学校」「高いレベルの学力をつける中学校」「受験をして北野とか天王寺とか生野とかといったところに、あるいは私立の有名な高校を目指せるような学校、私立あるじゃないですか、公立でも作りたい」「高い所で勉強したいんだという子どもについて、結果を出している子どもについては行政として責任をもってさらに勉強できる学校を準備すべきではないか」

 「特別進学中学校」を既存の中学校を指定するのは無理だとし、既存の高校に増改築などして作ることに、記者から「敷地として、建物として、箱だけを利用するイメージで、連続性は考えないイメージか」との問いに「僕はそういうイメージを持っています。」と答えました。

 そして、記者から「現実問題として内部進学をする生徒がいないイメージか(注、例えば工芸高校内に作られた特別進学中学校から工芸高校に進学する生徒がいない)」と問われ、「そうだと思います。中高一貫だけれども、連続性は必要ない。」と言い切りました。

 そして、「市長会見の項目(概要)は「◆公立学校においても中学入学段階での複線化をはかって、より個性を伸ばす教育を進めていくことで、大阪市の成長をけん引していくことにもなると考える。」と重大な問題を打ち出しました。
戦後、学ぶ権利の確立、教育の機会均等を実現するための「六・三・三制単線型」の学校体系を市民的な何の論議もなく、なし崩しに「中学校入学段階での複線化」が持ち込まれることがあってはなりません。

「数値目標」ではなく、子どもの人間の尊厳を守る教育を

 大阪市の「平成30年度 学校運営の指針」は「『運営に関する計画』の策定・実施に際しては、次に掲げる重要事項に十分に留意することにより、学校運営におけるPDCAサイクルを確立し、教育活動の計画的な実践と評価結果を踏まえた改善を図る」としています。

 新自由主義の教育支配の仕組みであるPDCAと目標管理システムは、数値目標を押しつけます。教育の仕事の中で数値化可能なものはごく一部であるにもかかわらず、数値化され評価の指標とされる部分へ、教育の仕事が一挙に一面化されます(学力テストの点数など)。そして、数値目標が達成されなければ、貧困など社会の問題、教育政策責任は隠され、全責任が教職員に押し付けられます。その結果、教師の専門性に依拠した教育的価値の探求、子どもの内面世界の豊かな発達は切り捨てられていきます。数値化できないものは数値化してはなりません。
太田堯氏は全国学力テストについて「子どもを皆、モノのように扱って、数値の中で束にしてしまう。それで何県が一番になったとかが大新聞の一面に出る」と批判しました。

 福井県議会は2017年12月、「福井県の教育行政の根本的見直しを求める意見書」を採択しました。「『学力日本一』を維持することが 本県全域において教育現場に無言のプレッシャーを与え、教員、生徒双方のストレスの要因となっていると考える。これでは、多様化する子どもたちの特性に合わせた教育は困難と言わざるを得ない。」とし、「過度の学力偏重は避けること。」「知事の定める教育大綱は本県全体の教育行政の指針であるが、その基本理念実現のための具体的方策までを教育現場に一律に強制し、現場の負担感や硬直化を招くことがないよう改めること。」「教員の多忙化を解消し、教育現場に余裕をもたせるため、現場の多くの教員の声に真摯に耳を傾け、本来の教育課程に上乗せして実施する本県独自の学力テスト等の取り組みを学校裁量に任せることや、部活動指導の軽減化を進めるなどの見直しを図ること。」を求めました。

 都道府県や政令市の成績が示され、点数競争が起き、学力テストが最優先課題となり、学校、教職員、子どもたちが振り回されていることへの反省が広がっています。

 大阪市の教育に一層困難を持ち込む、「『結果』に対して『責任』を負う制度へ」の3項目の撤回を求めます。

以上

第3回大阪市教 中学校問題学習交流会(7月30日)

第3回大阪市教 中学校問題学習交流会
○7月30日(月)午後6時30分~
○アネックスパル法円坂

●どうする!?道徳 「評価なんてできない!!」
●学校安心ルール適用していますか?
●大阪府チャレンジテスト・大阪市統一テストに関わる評価問題
☆学校現場の様々な課題を持ち寄って交流しましょう。