幼稚園の廃園、民間移管を許すな

 橋下徹市長は8月8日、定例の記者会見で「市立幼稚園民営化計画(案)」を発表しました。民営化に着手する幼稚園を、平成25年度6園(廃園1園、民間移管5園、津守幼稚園募集停止)、平成26年度13園(廃園7園、民間移管6園)としました(号外参照)。
 幼稚園のある22区全てで各区1園民営化するという(3区3園は2期以降)、保護者、地域の声をないがしろにする民営化ありきの「計画(案)」の発表は許しがたい暴挙です。大阪市教は号外を発行しました。

「大阪市教」 幼稚園号外1面(画像PDF)

「大阪市教」 幼稚園号外2面(画像PDF)

保育所・幼稚園民営化の撤回を求める署名用紙のダウンロードはこちら

「運営に関する計画」に数値目標

 大阪市教育委員会は2013年3月29日付通知で、「これまでの『教育指導の計画』に代えて、今後は『運営に関する計画』により…校園長の裁量による戦略的マネジメントで創意工夫をこらした学校運営を進めるよう」取り組むこと、「計画」の5月提出、学校ホームページなどでの公表を求めました。大阪市教は「運営に関する計画」策定について、校園長への申し入れを呼びかけました。
 目標は「数値などで具体的に目標水準を設定し、定期的・客観的なデータにより検証できるように」すること、例示として「全国学力・学習状況調査における知識に関する問題の正答率8割以上の児童(生徒)の割合を全国平均にする」としています。全国学力テストの「結果から明らかになった現状」が添付書類となっており、学校協議会が求め、学校長が判断すれば、学校別結果がホームページに公表されることになります(校長が非公開・非開示と決定した場合は平均正答率等の欄は削除)。市長が日常の教育指導にまで介入する仕組みが出来上がりました。しかし、「数値目標はやめよう」「これまでの取り組みを大切にしよう」「上から色々言ってきても目の前の子どもを中心に力を合わせていきましょう」との論議が学校長も含めて行われている学校も広がっています。

「運営に関する計画」申し入れ(画像PDF)

土曜授業について号外を発行しました

土曜授業「休むし、俺」「行き倒れになる」

子どもは疲れている 押しつけ反対

 土曜授業について子どもたちから「先生、反対して」の声が上がっています。

 大阪市教は3月18日付号外を発行しました。

大阪市教号外1面(画像PDF)

大阪市教号外2面(画像PDF)

学校選択制 半数見送り 読売が報道

 読売新聞3月19日付が「大阪市24区学校選択制半数見送り 14年度『統廃合、特色作り先」と報道しました。

学校選択制24区の判断(読売新聞2013年3月19日より作成)

導入

する

小中学校とも

此花、中央、西淀川、淀川、旭、住吉

中学校のみ

北、都島、福島、西、港、鶴見

導入

見送り

指定外就学を緩和

大正、天王寺、東淀川、住之江、平野

現在の学区制のまま

浪速、東成、生野、城東、阿倍野、東住吉、西成

◇学校選択制 半数見送り(読売新聞3月19日)

桜宮高校から体罰をなくし、改革をすすめる会が要請書

 桜宮高校から体罰をなくし、改革をすすめる会(略称「すすめる会」)が1月30日、大阪市教育委員会と大阪市立桜宮高等学校校長に、要請書「桜宮高校から体罰をなくし、改革をすすめるために」を提出しました。

 「すすめる会」は2013年1月27日、桜宮高校の保護者、卒業生、弁護士、市民等170人が集まり、4時間にわたって話し合いを行い、参加者一同で結成されました。

 「すすめる会」は要請書で、「貴委員会、貴校におかれましては、桜宮高校から体罰をなくし、改革をすすめるために、以下の点について、2月4日午後5時までに回答を書面でいただきたく、要請書を提出します。そのため、できる限り早い時期に、保護者、生徒、教職員との懇談の機会を作られるよう、要請」しています。

(要請書の項目)
1.体罰をなくす取り組みについて。
2.生徒へのバッシング等からの保護の必要性。
3.普通科として受け入れる体育科、スポーツ健康科学志望受験生へのケア。
4.クラブ活動停止措置は誤り、直ちに解除の措置を。
5.先生の総入れ替えは改革の障礙(しょうがい)であり、学校解体。

「すすめる会」要請書(PDF)

大阪市立幼稚園民営化反対 市議会陳情採択

 大阪市議会文教経済委員会は2月25日、市民が提出した市立幼稚園全園の民営化を見直す陳情について公明、自民、民主系のOSAKAみらい、共産(計9人)が賛成し、反対する維新(6人)を上回り、採択しました。(大阪日日新聞、朝日新聞など 2月26日付参照)

 大阪市教が昨年10月に提出した、幼稚園民営化反対の陳情は「継続して審査」の扱いとなっていました。大阪市教幼稚園部は3月1日、保育所民間移管の方針が出されている市立保育所の保育士さん達とも連帯し、市役所でビラ配布、手つなぎ集会を開催し、市民・保護者とともに公立幼稚園・保育所民営化反対を訴えました。今後も、全保育所や幼稚園門前でのビラ配布や子育てシンポの取り組み、各区交渉等を行います。

◇市立幼稚園の民営化方針 見直し陳情を採択(大阪日日新聞 2月26日)

学校選択制 11区見送り

 朝日新聞3月2日付は、「学校選択制 保護者の壁 大阪市 24区中11区見送り 」の見出しで2月下旬時点での区の方針を報じました。
24区 14年春の方針
【導入せず】(11区)
 大正、天王寺、浪速、東成、生野、城東、阿倍野、住之江、東住吉、平野、西成
【中学のみ導入】(4区)
 福島、港、鶴見、西
【小中とも導入】(5区)
 此花、中央、淀川、旭、住吉
【未定】(4区)
 北、都島、西淀川、東淀川
※2月下旬時点。今後修正の可能性あり
 
 「世論が許さなかったことに確信。実施する区では混乱を予測」「すごいです。確信にして取り組みを進めましょう」「市民の取り組みの到達点。これからだ」の声が寄せられました。
 市教委は3月19日の教育委員会において「区ごとの案を議決・了承→区の就学手続きを変更」の手続きをすすめようとしています。大阪市教は学校選択制導入するなの声を各区、市教委に届けることを呼びかけています。

大阪市 幼稚園民営化計画案を発表

 大阪市子ども青少年局は2月4日、「市立幼稚園民営化計画(案)の基本的な考え方」をホームページに掲載しました。2013年10月募集停止、2年保育実施園は2014年度末廃園、3年保育実施園は2015年度末廃園を打ち出しました。民間移管幼稚園開設も2015年4月からとしています。

 大阪市教は号外を発行しました。

大阪市教号外1面(PDF)

大阪市教号外2面(PDF)

東住吉区 学校選択制を導入しない

 東住吉区は区のホームページに「学校教育行政についての意見交換会~学校選択制と指定外就学~」を開催し、「和田区長の方針(案)」を説明することを明らかにしました(1月23日付)。
 区長は、学校選択制について、課題として「○選択した学校への付き添いなど保護者の負担が増える(自転車通学禁止)、○通学区域以外の学校を選択した家庭と地域とのつながりが薄くなるかも、○受入人数を超えた場合、希望通り就学できるとは限らない(1学級分の増加を上限)」をあげたうえで、「賛成。ただし、現時点では学校選択制を導入しない。」としました。

大阪市教は号外を発行しました。

大阪市教号外(PDF)

桜宮高校の入試実施を求める要請書を提出

 桜宮高校のクラブ顧問による体罰、そして生徒の自殺。あってはならないことが起こってしまいました。この問題に関して、橋下市長が、体育科の入学試験を取りやめる、教員を全員入れ替えるなど、教育内容まで踏み込む発言に、多くの子どもたちが動揺し、夢を摘み取られ心を痛めています。

 教職員組合の事務所には、中学生の教員や保護者、退職教職員から多くの電話が入りました。「ニュースを見た受験を予定していた生徒が、朝から保健室で泣いている」、「子どもを苦しめる市長に怒りがおさまらない。何かできないの」、「生徒に責任はない。入試は予定通りするべき」、桜宮高校の体育科を第一希望にしていた中学生は、報道の中で悩み苦しんだといいます。「バレーボールが好きで、将来は教師になり子どもたちの指導をしたい」、そんな夢を抱いて毎日勉強にトレーニングに励んだそうです。報道に苦しみ決断を迫られる毎日。親も心が痛みます。

 市高教、市障教、大阪市教は1月18日、「体罰禁止の徹底を行い、桜宮高校での一日も早い教育活動・部活動再開、入学試験の実施を求める緊急要請書」を大阪市長と教育委員会委員長に提出しました。一切の体罰を許さない・一日も早い教育活動・部活動の再開・入試の実施・子どもの権利条約「意見表明権」を保障し生徒を主人公にした学校づくりを要請しました。

市長・教育委員会委員長への要請書(PDF)