10月6日に府議会に次のような請願を提出する予定です。ご協力をお願いします。
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2014年10月6日
大阪府議会議長 様
大阪市立特別支援学校の拙速な府への移管を行わないことを求める請願
【請願趣旨】
9月19日、大阪市会本会議において、大阪市立特別支援学校を大阪府に移管するための条例案が可決されました。これを受け大阪府議会では、府立学校として設置するための条例案の審議が行われますが、私たちは以下の理由により、標記の請願を提出いたします。
特別支援学校の設置義務が都道府県にあるという学校教育法の規定は、移管の理由になりません
大阪市会に提出された条例案では、府移管の理由について、「特別支援学校は学校教育法第80条の規定により都道府県に設置義務がある」としています。しかし、視覚と聴覚特別支援学校は府市で校区調整を行い、施設・病院併設校を除けば、大阪市内には視覚、聴覚以外の府立の知的障がい、肢体障がい、病弱の特別支援学校はありません。このように、大阪府と大阪市においては、特別支援学校の設置について明確な役割分担がなされ、二重行政は存在しません。また、府移管に係る初期経費や、移管後の建替等の施設整備費など、大阪府が新たに負担することになる費用は、今後10年間で約260億円と試算されています。府の財政が厳しい中で、このような支出が可能なのか、私たちは強い危惧を持っています。
地域に根ざした学校づくりこそ必要です。
大阪市の障がい児教育は全国的に見ても先進的な役割を果たしてきました。大阪市立盲学校は京都盲学校に次ぎ日本で二番目に整備されました。思斉特別支援学校も日本で最も古い知的障がいの養護学校として整備されました。地域の小中学校との連携も、同じ大阪市立であることにより、スムーズに行われてきました。地域に密着した教育を展開することが強く求められている下で、なぜ広域自治体である府に移管をするのか、私たちは理解に苦しみます。府市統合に関する審議の見通しがたっていない現状を考えれば、「都構想」の先取りとしか私たちには思えません。
不安、懸念を抱えたままの拙速な決定を行わず、学校関係者に十分な説明を行ってください
そもそも、大阪府への移管は、障がい児学校の関係者が望んだものではありません。にもかかわらず、移管によって最も大きな影響を受ける学校関係者に対する丁寧な説明が、未だに行われていないことに私たちは強い憤りを感じています。 “Nothing About Us Without Us”(私たちのことを、私たち抜きに決めないで)、国連「障害者の権利条約」をつくろうという動きの中で、スローガンとして世界中で使われたことばを踏まえた対応を求めます。不安、懸念を抱えたままの拙速な府移管を行わないでください。
【請願項目】
1.大阪市立特別支援学校の拙速な府への移管を行わないでください。
(以下は署名用紙裏面の内容です)
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特別支援学校の府移管は「都構想」の先取り?
~トップダウンはやめて当事者の声を聞いて!~
スクールバス長時間乗車はなくなるの?
大阪市教委は、「移管後、府の対応で将来的に通学区域の柔軟な設定で、通学時間の短縮が可能と考えている」などと述べています。
しかし、府立支援学校で行われてきた通学区域割変更は、教育の継続性や通学の利便性よりも、子どもたちの「数合わせ」が優先されてきました。子どもたちの生活圏を軽視し、長時間通学につながっているのが実態です。今後の在籍者増に対する府教委の方針は、「通学区域割の変更などによる対応を検討していく必要がある」というもので、移管によって長時間通学の解消が実現する保障はどこにもありません。
過大・過密の解消は?
過大・過密の解消について市教委は、「府立支援学校3校開校に伴い、府立の教室不足は解消すると聞いている。大阪市においては、新校開校で教室不足は解消する」などと審議の中で答弁しました。
しかし、新校開校後に府立支援学校の全てで教室不足が解消する保障はありません。大阪市立の特別支援学校においても同様の状況です。
早期教育&寄宿舎はどうなるの?
①大阪市立の視覚特別支援学校と、聴覚特別支援学校の早期教育(0~2歳)は、移管後どうなる?
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府教委の姿勢
「0・1・2歳児の早期教育については、聴覚支援学校において、大阪府独自の制度化を行うことは難しいと考えている」
②障がい児の自立と社会参加の役割を果たしている大阪市立視覚特別支援学校、大阪市立聾(聴覚特別支援)学校、光陽特別支援学校の寄宿舎は?
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「移管後に、今後のあり方を検討」
地域に根ざした学校づくりを!
昨年9月に、これまで都道府県が行っていた特別支援学校への就学の決定を、市町村教育委員会が行うことになりました。
地域の小中学校等に対する支援も、特別支援学校の重要な役割として強調されています。
政令指定都市である大阪市が、障害児学校を市立学校として設置するのをやめるのは、時代の流れに逆行するものだと言えます。