テレワーク制度の手引き

私たちの権利と勤務条件>テレワーク制度の手引き(2024 年4月策定)

1 テレワーク制度の概要について

(1) 制度の目的

 時間や場所にとらわれない働き方を実現し、育児や介護その他特別の事情がある職員が仕事と生活の両立を図ることができる職場環境づくり、また、誰もが効率的に働くことができる職場環境づくりを行うことによって、生産性及び市民サービスの向上を図ることを目的として導入しています。

(2) テレワークとは

 職員の自宅において勤務することを指し、自宅からは専用の端末等を活用し業務を行います。

(3) 対象者

 学校園に勤務する教職員

 ※正規職員の他、任期付職員、臨時的任用職員、会計年度任用職員及び再任用職員を含みます。

 ① 育児・介護その他特別な事情がある職員

  ア 育児
   中学校就学前の子を養育する必要がある職員。(保育所等への入所の有無は問わない)

  イ 介護
   負傷、疾病又は老齢により2週間以上にわたり日常生活を営むのに支障がある者の介護を行う必要がある職員。

  ウ その他特別の事情
   けが・妊娠等により通勤の負担が大きい状況である職員。

 ② 業務の内容及び状況に応じ、在宅による対応が可能となる職員

  ※実施希望者が、各学校園における実施可能な数を超過する場合は、①を優先し調整を行うこととします。

2 勤務条件について

 (1) 勤務場所

  勤務場所は職員の自宅とします。ただし、育児・介護・その他の事情がある職員については職員の親族※宅等においても実施することができます。

 家族や同居人がいる場合には、個人情報等の漏えいに細心の注意を払うとともに、自宅内の私的な場所と業務を行う場所とを区別する等、十分な配慮をしてください。

 ※「親族」の範囲:配偶者(事実婚含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、孫、兄弟姉妹、同性パートナー及びその父母・子

 (2) 実施単位及び頻度

  ① 1日単位又は半日単位相当(午前、午後を目安とする)

  ② 実施頻度については、以下の点を踏まえ、週2日程度を目安とする。ただし、妊娠中の教職員等個別の事情を有する者については、この限りでない。

   ア.校務運営に支障が生じない範囲で認めること

   イ.特定の教職員に偏らないようにすること

    ※ 半日で実施する際は、職場での勤務時間とテレワークの実施時間をあわせて、実勤務時間7時間45分を確保してください。(移動時間は勤務時間に含みません。)また、職場での始業時刻又は終業時刻が、通常の勤務時間の開始時刻又は終了時刻となるよう、勤務時間を設定してください。(3頁の図表参照)また、半日単位のテレワークを実施する場合、「勤務時間変更命令簿」により行うものとし、その内容を速やかに職員に明示する必要があります。

    ※ 夜間において授業を行う学校又は課程に勤務する教職員が、後半にテレワークを実施する場合は、テレワークでの勤務終了時間が22 時を超えないようにしてください。(3頁の図表参照)

  ③ 夏季休業期間等の長期休業期間中におけるテレワークの実施頻度については、校務運営に支障が生じない範囲であれば、目安に拘らず柔軟に対応してください。

 (3) 勤務時間及び休憩時間

   通常の勤務時間を原則とします。また、時間外勤務は原則禁止です。

   ※ あらかじめ職員からの申し出があった場合には、一時的な勤務時間の割振りの手続き(柔軟な勤務時間の設定)をとることが可能です。

   ※ 通常の休憩時間を基本とするが、事前に申請し、承認を受けた場合は変更可能とします。

   ※ 常勤職員より勤務時間が短い職員についても、通常の勤務時間を原則とするが業務の実態に応じて勤務時間の割振りの手続き(柔軟な勤務時間の設定)をとることが可能です。

 (4) 勤怠の取扱

   自宅等を用務先とする出張(1日単位の場合は宅発・宅着)として扱います。ただし、テレワーク中の出張旅費は支給しません。

 (5) 費用弁償

   電話の通信費用、自宅での光熱費、その他テレワークに要する費用はテレワーク実施者(以下「実施者」という。)が負担してください。

   ※ 実施者の故意、過失により利用機器が故障・破損等した場合は、修理費用等を負担しなければならない場合があることに留意してください。

3頁(図表:実施単位及び勤務時間について)

テレワーク例昼間

昼間において授業を行う学校又は課程に勤務する場合

① 1日単位
・休憩時間は勤務時間の途中で45分
・通常の市内出張の手続きと同様の方法により8:30から17:00の時間について出張命令申請を行う。

②-1 午前にテレワークを実施する場合
・終業時刻が17:00(通常の勤務時間の終了時刻)になるよう、移動時間を踏まえ、テレワークでの勤務時間を設定する。
・休憩時間及び移動時間を含んでテレワークの時間(7:30から13:00)について出張命令申請を行う。

②-2 午後にテレワークを実施する場合

・始業時刻が8:30(通常の勤務時間の開始時刻)になるよう、移動時間を踏まえ、テレワークでの勤務時間を設定する。
・休憩時間及び移動時間を含んでテレワークの時間(12:15から18:00)について出張命令申請を行う。

テレワーク夜間

夜間において授業を行う学校又は課程に勤務する場合

③1日単位
・通常の市内出張の手続きと同様の方法により12:45から21:15の時間について出張命令申請を行う。
※あらかじめ職員からの申し出があった場合には、昼間において授業を行う学校又は課程に勤務する場合と同様の勤務時間の割振りの手続き(柔軟な勤務時間の設定)をとることが可能

④ 前半にテレワークを実施する場合
・終業時刻が21:15(通常の勤務時間の終了時刻)になるよう、移動時間を踏まえ、テレワークでの勤務時間を設定する。
・休憩時間及び移動時間を含んでテレワークの時間(11:45から17:15)について出張命令申請を行う。

⑤-1 後半にテレワークを実施する場合で、自宅から職場までの移動時間が45分までの場合
・始業時刻が12:45(通常の勤務時刻の開始時刻)になるよう、移動時間を踏まえ、テレワークでの勤務時間を設定する。
・休憩時間及び移動時間を含んでテレワークの時間(16:30から22:00)について出張命令申請を行う。

⑤-2 後半にテレワークを実施する場合で、自宅から職場までの移動時間が45分を超える場合
・終業時刻を遅くとも22:00にするため、移動時間のうち45分を超える時間が職場での勤務時間となるよう始業時刻及びテレワークでの勤務時間を設定する。
・休憩時間及び移動時間を含んでテレワークの時間(16:15から22:00)について出張命令申請を行う。

3 職務専念義務について

 実施者は、自宅で勤務する場合も通常の勤務時と同様、職務専念義務を負っている。勤務時間中に、以下のような業務と関係のない行為を行わないよう十分留意してください。

・テレビなどを視聴しながら勤務を行う
・携帯電話等を使用しながら勤務を行う(業務連絡等の場合は除く)
・飲食をしながら勤務を行う(社会通念上認められる水分補給等は除く)
・喫煙を行う(休憩時間を除く)
・長時間にわたり執務スペースを離れる(子どもの世話・親の介護を含む)

 ※ なお、電話や来客対応等、自宅で勤務することに伴って避けられない一時的かつ短時間の利用であって、社会通念上認められる常識的な範囲のものについては、この限りではありません。

4 手続き

 (1) テレワーク実施申請書の作成

  ※ 紙媒体などの資料の持ち出しのみで実施する場合も、申請してください。

  ※ 校園長は次の点を考慮して承認してください。

  ※ 自宅以外の場合は実施申請書に詳細を記載してください。。

   ① 実施者がテレワークを実施することで校務運営に支障が生じないよう留意してください。

   ② 実施者がテレワークによって業務遂行が可能である業務に従事してください。

   ※ 上記について、妊娠中の教職員が、「妊娠中の保健指導又は健康診査に基づく指導を受け、それを申し出た場合」といった特別な事由がある場合は、配慮してください。

   ※ テレワークにおいてパソコンを利用する場合には教育情報利用パソコン(教職員用)を利用することとする。なお、テレサポートの手続きについては、平成30年12月14日付事務連絡「校務支援システムにおけるテレサポート機能(旧テレワーク機能)の利用方式の変更について(通知)」等(別紙1、2)を参照してください。(通知文中の校務支援パソコンを教育情報利用パソコン(教職員用)に読み替えてください。)

   ※ 教育情報利用パソコン(教職員用)を利用してテレサポート接続する際、一度に接続できる数に限りがあります。

   ※ 個人情報を保有する資料等を持ち出す際は、通常業務において個人情報を持ち出す場合と同様に「大阪市立学校園における個人情報の持ち出しに関する要綱」(別紙3)に基づき取り扱ってください。

 (2) 勤怠手続き

   出張命令を申請してください。

  ※ 自宅が管内出張の範囲内である場合には、通常の管内出張の手続きと同様の方法により申請し、校園長の承認を得、自宅が管外出張の範囲である場合は、テレワーク管外出張簿(様式2)にて申請し、校園長の承認を得てください。(別紙4参照)

  ※ 親族宅の場合は用務地1に「親族(母親)宅(大阪市北区○○町1-1-41)」等を記載してください。

 (3) 実施中手続き

  始業時・中断時・再開時・終業時に勤怠管理者あてに原則Outlook メール(メールを利用できる環境にない場合は電話等)にて報告してください。

  ※ メール等の通信費用、自宅での光熱費、その他テレワークに要する費用は実施者が負担してください。

 (4) 実施後手続き

  テレワーク実施報告書(様式3)で校園長に報告してください。

5 使用媒体

  教育情報利用パソコン(教職員用)及び紙媒体などの資料

6 情報セキュリティの確保について

 (1) 情報セキュリティの確保

  実施者は、情報セキュリティの重要性を十分に認識し、セキュリティ確保に万全を期すとともに次の項目を遵守してください。

  ① 実施者は「大阪市教育委員会情報セキュリティ管理規程」(別紙5)等を遵守してください。

  ② 盗難、紛失、故障、情報漏えいなどのセキュリティインシデントが発生した場合、実施者は教育情報セキュリティ責任者あてに速やかに連絡し、指示があった場合は速やかに従い、適切に対処してください。

 (2) 公文書に対するセキュリティの確保

  テレワーク中の公文書の取扱いにあたっては、「大阪市立学校文書規則」に基づき、公文書を紛失や汚損等することのないよう、適切に管理してください。

  ※ 個人情報・内部情報の取扱いについて

  ① テレワーク中の個人情報や内部情報の取扱いにあたっては、個人情報保護条例に基づき、漏えい等が起こらないよう、適切に管理を行ってください。なお、個人情報の外部持ち出しについては、電磁記録媒体(USB メモリー等)により持ち出すことはできません。(ただし、幼稚園の教職員を除きます)。

  ② 実施者が自宅の勤務場所から離席する場合又は勤務時間以外の時間については、家族や同居人等の第三者にパソコンの操作をされることや、業務に関する庁内情報を見られることのないよう、十分に配慮してください。

7 その他

   テレワークの実施にあたっては、通常の勤務時と同様に職務専念義務を負っていることを認識するだけではなく、透明性を確保し、市民に対する説明責任を果たすことが必要であることから、申請書・報告書に業務内容等必要事項を漏れなく記入し、公文書として校園内で保管してください。

   テレサポート機能の利用場所は、自校内も可としており、職員室以外の場所で利用する場合は、テレサポート機能の利用手続きを参照してください。